あなたは視覚優位？聴覚優位？認知特性で最適な英語勉強法を見つけよう

英語学習者にとって悩みはつきものですよね。

と悩んだ経験があるのではないでしょうか。

それは能力がないのではなく、勉強法が自分に合っていないからかもしれません。

例えば、英語を読んだり書いたりしたほうが覚えられるタイプと、聴いて覚えたほうがいいタイプがいます。

実は、情報処理のしやすさには個人差があり、その違いは個性のようなもので「認知特性」とよばれます。

この記事では、認知特性とはどのようなものかと、タイプ別おすすめの英語学習法を見ていきます。

「認知特性」とは？

目や耳など五感からインプットした情報を、脳内で『整理⇒理解⇒記憶⇒アウトプット』する流れを認知と言います。

その認知の仕方のクセや、嗜好のことを認知特性とよびます。

外観、性格が千差万別であるように、認知の仕方にも個人差があります。

認知特性は、遺伝的要素と育った環境や教育でも形成され、視覚優位、聴覚優位の2つに大別されます。

視覚優位者

文字、写真(2D)、奥行きある空間(3D)、図、イラストなど、目から入った情報を処理するのが得意なタイプ。

聴覚優位者

聴覚優位者のほうが、1〜2割と少数派です。

耳から入った情報を処理することが得意なタイプ。

※絶対音感…ある音を聴いてドレミ‥のどれかを言い当てられる能力。
楽器だけでなく、生活音など聞こえてくるもの全てが音名に置き換えられる特殊な能力。
生まれつき視力のないピアニスト辻井伸行さんは絶対音感を持ち、「説明と音で、色もイメージできた」と辻井さんのお母さんが語っています。
楽譜代わりに、先生の演奏を録音したものを何度も聴き返し再現しているそうです。
視覚からの情報が得られない分、さまざまな情報を鋭い聴覚で取り入れています。

【視覚派? 聴覚派?】自分の認知特性を知ろう

視覚優位、聴覚優位、どちらのタイプか判断する方法を紹介します。

自己観察

前項で紹介した特徴を参考に、子どものころや学習経験等をふりかえってみましょう。

フィードバック

家族や友人、先生など、小さいころのことを知っている人に、どちらのタイプか聞いてみましょう。

客観的な視点は判断する際の参考になります。

診断テスト

インターネット上の無料で診断できるサイトを以下の2サイトが便利です。

視覚優位者におすすめの英語学習法4選

文字、図、表、イラスト、写真、映像などを使い、視覚を刺激する方法です。

フラッシュカード

絵、図、イラスト、写真などのカードを素早くめくり、反復学習する方法。

実物のカードを使う方法もありますが、アプリは場所を取らず学習記録機能も備えており、利便性が高いです。

絵本・洋書

絵本は、色鮮やかな絵、異国情緒あふれる風景が美しく、大人でも楽しめます。

最初は文字数の少ない作品からスタートし、徐々に文字数の多い本や洋書にレベルアップするのがいいでしょう。

図書館の洋書コーナー、書店で手に取って、好みの本を選びましょう。

マンガ

英語で書かれた漫画で楽しみながら生きた英語を学べます。

多少英語がわからなくても、イラストから文意を推測できます。

スヌーピー、ディズニー、NARUTO、ONEPIECE、鬼滅の刃など、有名な作品の英語版もあります。

漫画で英語学習ができるアプリ『Langaku』は、辞書、音声つきで使いやすいです。

また、マンガ、イラストつきの参考書は、文法、発音をわかりやすく解説しています。

動画・映画・海外ドラマ

YouTube、Netflix、Huluなど動画配信サービスを利用する方法。

視覚優位者は、音を聴いただけでは発音の真似をしづらい人もいます。

発音教本やYouTubeで、声の出し方、舌の位置を確認・理解したあと、俳優の口の動きを観察し、真似て練習してください。

発音を改善するために、フォニックス（発音と文字の関係性を学ぶ音声学習法）を学ぶのもおすすめです。

聴覚優位者におすすめの英語学習法3選

聴覚刺激を主軸にした方法です。

音読する

絵本や参考書、英文記事等、レベルと興味に合う教材を音読します。

発音・アクセント・抑揚などを意識し、模範音声を真似てリピートします。

何度も聴いて覚える

覚えたい英文やフレーズを繰り返し聴いて覚える方法。

聴きながら、音声と同時に言う(オーバーラッピング)、あとから影のようについて言う練習(シャドーイング)をすると効果が高まります。

読んで理解しづらい文法事項、ビジネス英語、英会話、発音等をNHKラジオ講座やポッドキャストで学ぶ方法もあります。

メロディーをつけて覚える

英語は、アクセント、イントネーションをつけ、リズミカルに発話されます。

聴覚優位者には、ネイティブの流れるような会話が、音楽のように響くことがあるそうです。

リズムをつける、メロディーをつける、替え歌にするなど、身体で覚えるのがおすすめです。

また、歌・チャンクで覚える子ども向け教材も、メロディーに合わせてフレーズを記憶でき、口からさらっとフレーズが出てくるようになります。

認知特性を英語学習に活かすコツ

人が言葉を学習する課程は、まず耳から言葉のシャワーを浴び、次に聞いて覚えた言葉を話し「読む」「書く」を習得していくプロセスが自然です。

聞く⇒話す⇒読む⇒書く

そう考えると聴覚優位者は、有利に思えますが、視覚優位者も「読む」、「書く」だけでなく、音声も確認しながら学習すれば問題ありません。

認知特性を英語学習に活かすコツを3つ紹介します。

どちらか一方にこだわらない

視覚派だからと視覚派に合う勉強法に固執せず、臨機応変に対応しましょう。

認知特性は「生まれつきだから一生変わらない」と思うかもしれませんが、社会的要因、環境変化により変わることもあります。

YouTube、インスタグラム、フェイスブックなどのSNSの登場により、視覚優位者が増えています。

約0.0005%の割合しか持たないと言われる絶対音感は、6歳頃までならトレーニングで身につけることができるそうです。

英語は、特殊な才能がなくても適切な方法で学習すれば、大人になってからでも習得できます。

試行錯誤しながら、気長に自分に合う方法を見つけていくスタンスがいいでしょう。

目的に応じて学習法を選ぶ

英語の勉強をする目的は、就職、転職、昇格、資格試験、海外旅行、留学、英会話ができるようになりたいなどそれぞれです。

勉強すべきことを明確にし、優先順位をつけて進めましょう。

レベル・興味に合うものを選ぶのもポイントの1つです。

例えば料理好きなら料理関係、スポーツ好きならスポーツ関連のものを英語で学び、徐々に他のジャンルにも範囲を広げていってください。

一定期間継続する

学生時代の学習時間を加味しても、英語習得には1,000時間以上かかります。

定期的に資格試験を受け、力を数値化・記録すると手ごたえを実感でき、モチベーション維持に役立ちます。

学生時代、試験が迫ると強制的に「勉強しよう」と駆り立てられたのと同じ効果も狙えます。

この方法で伸びた、この方法だと伸びなかったなど、勉強法の成果も記録するといいでしょう。

認知特性に合った英語勉強法が見つかるおすすめスクール

認知特性によって最適な学習方法を見つけるために、スクールを受講するのもおすすめです。

スクールの受講により、視覚優位者も聴覚優位者も効率的に英語を身につけられます。

あなたは視覚優位？聴覚優位？認知特性で最適な英語勉強法を見つけようのまとめ

みなさんは、どちらのタイプでしたか?

どちらも同じくらいで、どちらかわからない人もいるでしょう。

そういう人は「あ、これよさそう」と感じる方法を取り入れてみてください。

気分転換に勉強法を変えてみたらしっくりきたというケースもあります。

『絶対〇〇〇できる』と評判の参考書が合わなくても大丈夫です。

万人に合う方法はないため、自分だけのやり方を見つけ、継続すればいつか効き目が現れます。

いろんな方法を試してみてください。